実践者のリアル

中古区分マンションは築何年まで買える?築30年超 所有大家の判断基準

「中古区分マンションに投資したいけれど、築30年を超えた物件を買って大丈夫なのだろうか」「築古マンションは価格が安く利回りも高いけれど、古すぎる物件は避けた方がいい?」中古区分マンションを探していると、築年数はどうしても気になるポイントです。

私自身、兼業大家として区分マンションを5戸所有していますが、2026年10月現在、所有している物件はすべて築30年を超えています。だからといって、「築30年を超えたマンションがおすすめ」と考えているわけではありません。

私が重視しているのは、築年数そのものよりも、

  • いくらで購入できるのか
  • 現在の家賃はいくらなのか
  • 何年程度で投下資金を回収できるのか
  • 管理費・修繕積立金はいくらなのか
  • 大規模修繕が適切に行われているか
  • 建物や設備に大きな問題がないか
  • 新耐震基準のマンションか

といった点です。

この記事では、築30年を超える中古区分マンションを実際に5戸所有している大家として、「築何年までなら買えるのか」という疑問について、私自身の物件選びの基準を紹介します。

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この記事の結論

私の場合、中古区分マンションを「築○年までなら買う」という基準だけでは判断していません。

実際、所有している5戸はすべて築30年超です。

私が一つの目安にしているのは、新築時から価格が十分に下がり、現在の家賃や維持費から考えて、おおむね10〜12年程度で投下資金を回収できる価格になっているかということです。

そのうえで、

  • 管理費・修繕積立金
  • 大規模修繕の実施状況
  • 給湯などの設備
  • 耐震基準
  • 減価償却
  • 将来的にどのくらい賃貸物件として使えそうか

などを確認します。

築年数はもちろん重要です。

しかし私は、「古いか新しいか」だけではなく、購入価格に対して今後どれくらい収益を生み出してくれそうかを考えて購入しています。

中古区分マンションは築何年まで買える?

「築何年までなら買って大丈夫」という明確な答えを出すのは難しいと私は考えています。

築30年を超えていても管理状態が良く、適切に修繕されているマンションはあります。

反対に、築年数が比較的新しくても、購入価格が高すぎたり、管理費や修繕積立金が高かったりすれば、投資物件として私の条件に合わないこともあります。

そのため私は、築年数を物件選びの重要な判断材料にはしますが、築年数だけで購入するかどうかを決めることはありません。

重要なのは、「築何年か」と「いくらで買えるか」をセットで考えることだと思っています。

私が所有する5戸はすべて築30年を超えている

2026年10月現在、私が所有している区分マンションは次の5戸です。

物件築年月購入価格
a物件1990年3月280万円
b物件1991年3月400万円
c物件1990年2月270万円
d物件1991年3月300万円
e物件1994年7月500万円

最も新しい大楠でも築32年程度、古い物件では築36年を超えています。5戸の購入価格は合計1,750万円です。

私はこれらをすべて現金で購入しています。結果だけを見ると、「築古マンションを狙って買っている」ように見えるかもしれません。

しかし実際には、築古だから買ったというより、私が求める購入価格、家賃、維持費、回収期間などの条件に合う物件を探した結果、築30年を超える物件が多くなったという方が近いです。

私が築30年超の中古区分マンションを結果的に購入した理由

新築時と比べて価格がかなり下がっている

築30年を超えた中古区分マンションを購入する大きな理由の一つが、取得価格です。

私が所有している物件も、新築時の価格と比較すればかなり安い金額で購入しています。

不動産投資では家賃収入だけでなく、「いくら投資して、その資金を何年で回収できるのか」が重要だと考えています。

購入価格を抑えられれば、同じ家賃収入でも投下資金を回収するまでの期間を短くできます。

私にとって築古物件の魅力は、単純に「安いこと」ではありません。家賃とのバランスから見て、投資額を回収しやすい価格まで下がっていることに魅力を感じています。

10〜12年程度で投下資金を回収できるかを見る

私が物件を検討するとき、一つの目安にしているのが回収期間です。

現在の家賃から、

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 管理委託費

などを差し引き、実際にどの程度のお金が残るのかを確認します。

そして、その手残りから考えて、おおむね10〜12年程度で投下した資金を回収できそうな価格なのかを見ています。

もちろん、実際の不動産経営では途中で空室や修繕が発生する可能性があります。そのため、「10年で必ず元が取れる」という意味ではありません。

あくまで、現在の家賃と支出をもとにした満室想定での判断材料です。

私は表面利回りだけを見るより、「自分が実際に投じるお金が何年くらいで戻ってくるのか」を見る方が分かりやすいと感じています。

現金で購入しやすい価格帯であることもメリット

私が所有している5戸の購入価格は、270万円から500万円です。※諸費用別

この価格帯であれば、ローンを使わず現金で購入するという選択肢も取りやすくなります。

現金購入であれば毎月のローン返済がありません。家賃が入れば、管理費・修繕積立金・管理委託費などを差し引いた金額が手元に残ります。

もちろん、現金を不動産に変えることで手元資金が減るため、現金購入が誰にでも適しているとは考えていません。

私の場合は、手元現金とのバランスを見ながら、無理なく購入できる価格帯の中古区分マンションを選んでいます。

現金購入とローン購入については、こちらの記事「不動産投資は現金とローンどちらがいい?実際に5戸所有して考えたこと」でも私自身の考え方をまとめています。

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管理費・修繕積立金が比較的安い物件を選ぶ

購入価格が安くても、管理費と修繕積立金が高すぎれば、毎月のキャッシュフローは悪くなります。

例えば家賃が4万円あっても、管理費と修繕積立金だけで毎月2万円かかるのであれば、私にとって魅力的な物件とは言いにくくなります。

そのため私は物件価格だけではなく、毎月必ず出ていく固定費をかなり重視しています。

築古マンションでは購入価格が安いことに目が行きやすいですが、大切なのは購入後に毎月いくら残るのかです。

ただし、修繕積立金については「安ければ安いほど良い」と考えているわけではありません。

金額が極端に低ければ、必要な修繕に対して十分な資金が積み立てられていない可能性もあります。

現在の金額だけでなく、大規模修繕の履歴や今後の修繕計画なども合わせて確認します。

区分マンションを所有すると実際にどのような費用がかかるのかについては、こちらの記事「区分マンション投資の維持費はいくら?5室所有して分かった毎月・毎年かかる費用」で5戸の実例を紹介しています。

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築古RCでも減価償却できる期間が残っている場合がある

もう一つ、私がRCの中古区分マンションを見るうえで意識しているのが減価償却です。

中古資産については、一定の条件のもと、取得後の使用可能期間を合理的に見積もることが難しい場合に簡便法によって耐用年数を算定できる場合があります。

そのため、築30年前後の中古RCであっても、取得時の条件によっては、私が資金回収の目安としている10〜12年を超える減価償却期間を確保できる場合があります。

これは私にとって無視できないポイントです。ただし、減価償却の対象となるのは土地ではなく建物などの減価償却資産です。

また、中古資産の耐用年数や実際の減価償却費は、取得時の築年数、建物価格、資本的支出などによって変わります。そのため、物件ごとの確認が必要です。

家賃の手残りと税務上の「所得」は同じではない

不動産投資では、「実際に手元に残ったお金」と「税務上の不動産所得」は同じではありません。不動産所得は、家賃などの収入から必要経費を差し引いて計算します。

例えば、

  • 固定資産税
  • 損害保険料
  • 修繕費
  • 管理に必要な費用
  • 減価償却費

など、条件を満たすものを必要経費として計上します。

特に減価償却費は、その年に同額の現金が出ていく経費ではありません。そのため、家賃から実際の支払いを差し引いてキャッシュは手元に残っている一方で、税務上の不動産所得はそれより小さくなることがあります。

私の場合も、減価償却費を含めた年間の必要経費を計上した結果、不動産所得に対する所得税負担が生じない年もあります。

私にとって築古RCの魅力は、

「安く買える」
「家賃が入る」
「回収期間が比較的短い」

だけではありません。

実際のキャッシュフローと税務上の所得を分けて考えられることも、物件を見る際の一つの要素になっています。ただし、これは「築古マンションを買えば節税できる」という意味ではありません。

減価償却費や必要経費は物件や所有者の状況によって異なりますし、青色申告についても控除額などには適用要件があります。

税金を安くすることを目的に物件を買うのではなく、まず収益物件として成立するかを判断したうえで、税務について考える順番が大切だと思っています。

築30年超でも私はこんなマンションは買わない

築30年を超えていても条件が合えば購入を検討しますが、築古なら何でもよいわけではありません。むしろ築年数が経過しているからこそ、購入しない条件も明確にしています。

管理費・修繕積立金がやたら高い

まず避けたいのが、管理費・修繕積立金が家賃に対して高すぎる物件です。これらは所有している限り継続的に発生します。

購入価格が安く、表面利回りが高く見えても、管理費や修繕積立金を差し引いた途端に手残りが少なくなるのであれば、私は慎重になります。

だから私は表面利回りだけではなく、最終的に毎月いくら残るのかを確認しています。

大規模修繕が行われていない

築30年を超えているにもかかわらず、大規模修繕が適切に行われていないマンションも、私が避けたい条件の一つです。

外壁、防水、共用部分など、マンションは長期間使用するために定期的な維持管理が必要です。

私は築年数そのものより、「その年月の間に、どのように管理されてきたマンションなのか」を重視しています。

購入前には、大規模修繕の実施状況や今後の修繕計画などを確認します。

マンション全体の大規模修繕とは別に、区分所有者が負担する室内設備の修繕などもあります。

実際に大家になってどのような修繕費が発生したのかについては、こちらの記事「不動産投資の修繕費はいくらかかる?大家になって分かったリアルな費用と備え」で紹介しています。

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給湯設備が電気温水器

私の場合、築古区分マンションを見るとき、給湯設備が電気温水器かガス給湯器かも確認しています。そして私は、基本的にはガス給湯器の物件を好んでいます。

理由は、毎月の光熱費というよりも、大家として設備を交換するときの費用です。オール電化というと「光熱費を抑えられる」というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし不動産を所有する側から見ると、毎月の電気代だけではなく、設備が故障したときの交換費用まで含めて考える必要があります。特に築古マンションでは、給湯設備も交換時期を迎える可能性があります。

私が所有するような中古区分マンションは、1戸から得られる年間のキャッシュフローが数十万円程度です。そのため、電気温水器の交換でまとまった費用が発生すれば、その部屋から1年間かけて得たキャッシュフローが一度の設備交換で大きく減ってしまうこともあります。

一方、一般的なガス給湯器であれば、電気温水器と比較して設備本体や交換工事の費用を抑えられるケースがあります。

私にとって重要なのは、「毎月の光熱費が安いか」だけではなく、「10年、20年所有する間に設備交換まで含めていくらかかるか」という視点です。

もちろん、電気温水器だから投資物件として成立しないという意味ではありません。電気温水器にもメリットがありますし、実際の交換費用は機種、容量、設置場所、工事条件などによって異なります。

ただ私は、築古区分マンションを長期保有する前提で考えたとき、設備更新費が年間キャッシュフローに与える影響をできるだけ小さくしたいと考えています。

そのため、同じような購入価格、家賃、立地、管理状態の物件を比較するのであれば、私はガス給湯器の物件を選びます。

これは「オール電化だからダメ」という話ではなく、表面利回りには見えてこない将来の設備更新費まで含めて物件を見るという、私自身の投資判断の一つです。

旧耐震基準のマンション

私は基本的に旧耐震基準のマンションを購入対象から外しています。もちろん、旧耐震基準だから直ちに問題があるという意味ではありません。耐震診断や耐震改修など、建物ごとの状況によっても判断は変わります。

それでも、これから長期間所有する収益物件として考えた場合、私は新耐震基準であることを一つの購入条件にしています。価格や利回りが魅力的でも、すべてのリスクを取る必要はありません。

自分なりに「ここは譲らない」という条件を決めておくことも、物件選びでは重要だと思っています。

築年数より「あと何年使えて、何年で回収できるか」を考える

私が所有している5戸は、すべて築30年を超えています。しかし、築30年を超えたマンションを積極的に集めようとした結果ではありません。

私が見ているのは、

  • 新築時より価格が十分に下がっている
  • 現在の家賃から一定の手残りが期待できる
  • 管理費・修繕積立金が重すぎない
  • 大規模修繕などの管理状態に問題がない
  • 自分が避けたい設備ではない
  • 新耐震基準である
  • 減価償却できる期間もある程度残っている
  • おおむね10〜12年程度で投下資金を回収できそう

といった条件です。

こうした条件で物件を探していった結果、現在所有している5戸が築30年超になりました。

私にとって重要なのは、「築何年だから買えるか」ではなく、「この価格で購入して、あと何年収益を生み出してくれそうか。その間に投下した資金を回収できるか」という考え方です。

築年数はもちろん重要です。しかし、築年数という数字だけで物件を切ってしまうと、本来検討できた物件まで除外してしまう可能性があります。

逆に、「築古だから安い」「表面利回りが高い」という理由だけで購入するのも危険だと思います。購入価格、家賃、毎月の固定費、管理状態、修繕状況、設備、耐震基準などを確認し、最後は数字で判断することが大切です。

気になる築古物件があれば、回収期間を数字で確認してみる

私が築年数以上に重視しているのが、「この価格で購入した場合、何年程度で投下資金を回収できそうか」という点です。

当サイトでは、購入価格、家賃、管理費、修繕積立金などを入力して、実質的な手残りや将来の資金回収イメージを確認できるシミュレーターを公開しています。

築30年だから買う。築40年だから買わない。そう年数だけで判断するのではなく、気になる物件を見つけたら、一度実際の数字を入力して比較してみてください。

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よくある質問

Q1. 築30年を超えた中古マンションでも投資できますか?

築年数だけで投資の可否が決まるわけではないと私は考えています。私自身、築30年を超える区分マンションを5戸所有しています。ただし、購入価格、家賃、管理費・修繕積立金、大規模修繕、設備、耐震基準などを総合して判断しています。

Q2. 築古マンションを購入するとき、何を確認していますか?

私は特に、購入価格と家賃から考えた資金回収期間、管理費・修繕積立金、大規模修繕の実施状況、給湯設備、新耐震基準かどうかなどを確認しています。単純に「築30年だから安い」という理由では購入しません。

Q3. 管理費や修繕積立金は安い方がいいですか?

毎月のキャッシュフローだけを考えれば、固定費は低い方が有利です。ただし、修繕積立金が極端に低ければ、必要な修繕資金が十分に積み立てられていない可能性もあります。現在の金額だけでなく、大規模修繕の履歴や長期修繕計画なども合わせて確認することが重要だと思います。

Q4. 築古RCマンションでも減価償却できますか?

中古RCでも、取得条件などに応じて建物部分を減価償却できる場合があります。中古資産については一定の条件で使用可能期間を見積もった耐用年数や、簡便法によって算定した耐用年数を使用できる場合があります。ただし、具体的な耐用年数や減価償却費は物件ごとに異なるため、実際の税務判断については税理士などの専門家へ確認してください。

まとめ|私は「築何年」だけでは中古区分マンションを判断しない

私が現在所有している区分マンション5戸は、すべて築30年を超えています。

それでも購入したのは、築古だからではなく、価格と家賃のバランスが自分の投資基準に合っていたからです。私の場合は、おおむね10〜12年程度で投下資金を回収できることを一つの目安にしています。

そのうえで、

  • 管理費・修繕積立金
  • 大規模修繕
  • 設備
  • 耐震基準
  • 減価償却
  • 毎月の手残り

などを確認します。

中古区分マンションを検討するときに、「築30年を超えているからダメ」と最初から決めてしまう必要はないと思います。一方で、「安いから」「利回りが高いから」という理由だけで築古物件を選ぶこともおすすめしません。

築年数を見る。建物を見る。そして最後は数字を見る。これが、実際に築30年超の区分マンションを5戸所有している私の現在の考え方です。

気になる物件があれば、購入価格と家賃だけで判断せず、管理費・修繕積立金などを含めて、まず「何年くらいで投下資金を回収できるのか」を計算してみることをおすすめします。

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※この記事は、私自身の不動産投資経験と考え方を紹介するものであり、特定の物件の購入や投資成果を保証するものではありません。税務上の取扱いは物件や個人の状況によって異なるため、具体的な税務判断については税理士などの専門家へご確認ください。

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