不動産投資の物件情報を見ていると、まず目に入るのが「表面利回り」です。
ただ、表面利回りだけでは、管理費や修繕積立金を差し引いたあとに毎月いくら残るのか、購入に使った資金を何年くらいで回収できそうなのかまでは分かりません。
また、ローンを利用する場合は、毎月の返済額を差し引いたあとにキャッシュフローがどのくらい残るのかも重要です。
このシミュレーターでは、まず次の4項目を入力します。
- 購入金額
- 月額管理費
- 月額修繕積立金
- 月額家賃(共益費を含めた合計)
これにより、
- 表面利回り
- 指定経費控除後の利回り
- 月間・年間の手残り
- 購入金額を回収するまでの目安
- 5年刻み、35年後までの累計手残り
を確認できます。
さらに「ローン利用」を選択すると、
- 借入金額
- 金利
- 返済期間
を追加で入力でき、毎月のローン返済額・返済後のキャッシュフロー・自己資金を回収するまでの目安も確認できます。
管理委託費は、私が実際に利用している契約条件に合わせて、家賃+共益費の合計に対して5%+消費税、つまり税込5.5%で自動計算します。
私自身、区分マンションを購入するときは、表面利回りだけではなく、「毎月いくら残るのか」「購入に使った資金をどのくらいの期間で回収できそうか」を見るようにしています。
物件を比較するときの一つの目安として使ってみてください。
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不動産の利回り・資金回収シミュレーター
まずは「現金購入」または「ローン利用」を選択してください。
現金購入の場合は、
- 購入金額
- 月額管理費
- 月額修繕積立金
- 月額家賃(共益費を含めた合計)
の4項目を入力します。
管理費や修繕積立金の負担がない場合は「0」を入力してください。
ローンを利用する場合は、さらに、
- 借入金額
- 金利
- 返済期間
を入力します。
ローン利用時の毎月返済額は、元利均等返済として概算します。
物件情報で利回りと回収年数を確認
4項目を入力して、指定経費を引いた利回りと35年後までの回収額を確認。
年間家賃収入 ÷ 購入金額
管理費・積立金・委託費を控除
年間:— 円
年間:— 円
自己資金:— 円
ローン返済後の年間キャッシュフロー ÷ 自己資金 × 100
購入諸費用・税金・保険等を含まない概算です。
入力すると、自動で計算します。
購入金額の回収目安
5年刻み・35年まで購入金額の回収とは、累計手残りが購入金額に達することです。売却代金や物件の残存価値は含めません。
月額管理費・月額修繕積立金・業務委託費(家賃と共益費の合計×5.5%)。ローン利用時は元利均等返済による毎月返済額も計算します。
この試算に含まないもの火災保険・固定資産税・都市計画税・購入諸費用・所得税等・追加の修繕費・ローン事務手数料・保証料・繰上返済等。
満室が続き、家賃・管理費・積立金・委託料率・金利が変わらない条件での概算です。実際の将来収支を保証するものではありません。
計算式を確認する
月間手残り=月額家賃(共益費込み)−月額管理費−月額修繕積立金−業務委託費。
指定経費控除後の利回り=月間手残り×12÷購入金額×100。
ローン利用時は、元利均等返済で毎月返済額を概算し、月間手残りからローン返済額を差し引いて「返済後キャッシュフロー」を計算します。
自己資金=購入金額−借入金額(購入諸費用は含みません)。自己資金利回り=ローン返済後の年間キャッシュフロー÷自己資金×100。自己資金が0円の場合、自己資金利回りは算出できません。自己資金回収年数=自己資金÷ローン返済後の年間キャッシュフローです。
現金購入時は購入金額を回収目標とし、ローン利用時は自己資金を回収目標として35年まで表示します。ローン利用時の回収年数とグラフは、現在の返済後キャッシュフローが一定で続くと仮定した単純試算です。返済終了後の手残り増加は反映していません。
このシミュレーターで確認できること
表面利回り
表面利回りは、年間家賃収入 ÷ 購入金額 × 100で計算します。
物件広告などでよく表示されている利回りですが、管理費や修繕積立金などの経費は考慮されていません。
そのため、物件を最初に比較する数字としては分かりやすいものの、実際の手残りとは異なります。
指定経費控除後の利回り
このシミュレーターでは、
- 月額管理費
- 月額修繕積立金
- 管理委託費
を家賃収入から差し引き、その手残りを購入金額に対する割合として表示します。ここで表示しているのは、あくまで指定した経費を差し引いたあとの利回りです。
固定資産税や火災保険、専有部分の突発的な修繕費など、すべての費用を含めた最終的な利益率ではありません。
月間・年間の手残り
月間手残りは、月額家賃 − 管理費 − 修繕積立金 − 管理委託費で計算します。
その金額を12倍したものを年間手残りとして表示します。私自身、物件を見るときは表面利回り以上に、「この物件から毎月いくら残るのか」を重視しています。
ローンを利用する場合は返済後のキャッシュフローを見る
「ローン利用」を選択すると、借入金額・金利・返済期間から毎月のローン返済額を概算します。
そのうえで、ローン返済後のキャッシュフロー= 指定経費控除後の月間手残り − 毎月のローン返済額として表示します。
同じ物件でも、
- 借入金額
- 金利
- 返済期間
によって、実際に毎月残る金額は大きく変わります。
表面利回りが高く見える物件でも、ローン返済後にはほとんどキャッシュフローが残らない場合もあります。そのためローンを利用する場合は、利回りだけではなく、返済後に毎月いくら残るのかも確認しておくことが大切です。
投入した資金を何年で回収できるかを見る
このシミュレーターでは、現金購入とローン利用で「回収する資金」の考え方を分けています。
現金購入の場合
現金購入では、購入金額そのものを回収目標とします。
例えば500万円で購入した物件から、指定経費控除後に年間40万円残るとすれば、500万円 ÷ 40万円 = 約12.5年が一つの回収目安になります。
ローン利用の場合
ローンを利用する場合は、購入金額全額ではなく、実際に自分が投入した自己資金を回収目標とします。
自己資金は、購入金額 − 借入金額として計算します。
例えば500万円の物件を、
- 自己資金100万円
- 借入400万円
で購入した場合、回収目標は500万円ではなく100万円です。その100万円を、ローン返済後の年間キャッシュフローで何年程度で回収できるかを表示します。
5年刻みで35年後までの累計手残りを確認
シミュレーターでは、
- 5年後
- 10年後
- 15年後
- 20年後
- 25年後
- 30年後
- 35年後
までの累計手残りをグラフと数値で表示します。
現金購入の場合は、指定経費控除後の手残りを累計します。ローン利用の場合は、ローン返済後のキャッシュフローを累計します。
「年間でいくら残るか」だけを見るよりも、長期間積み上げたときにどのくらいの金額になるのかを見ることで、物件の収益性をイメージしやすくなります。
ただし、35年間ずっと同じ家賃・同じ経費・同じ稼働状況が続くことを保証するものではありません。あくまで現在入力した条件が続いた場合の試算です。
「回収できた」=物件の価値がゼロになるわけではない
このシミュレーターでいう「回収」とは、家賃から得られる累計手残りが投入した資金に達した状態を意味します。
例えば500万円を現金で購入し、家賃手残りの累計が500万円になれば「購入金額を回収した」と表示します。しかし、その時点でも物件そのものは所有しています。
したがって、
- 将来の売却価格
- 土地や建物の残存価値
- 売却によって得られる代金
などは、この回収計算には含めていません。
ローン利用の場合も同様で、ここで表示する自己資金回収年数は、あくまで家賃収入によるキャッシュフローだけを基準にした目安です。
この試算に含まれていない費用があります
このシミュレーターは、物件を比較するときに数字を簡単に確認できるよう、あえて入力項目を絞っています。
そのため、次の費用などは計算に含めていません。
- 火災保険
- 固定資産税
- 都市計画税
- 不動産取得税
- 登記費用などの購入諸費用
- 所得税などの税金
- エアコンや給湯器など専有部分の修繕費
- 退去時の原状回復費用
- 入居者募集時の広告料など
- 空室期間による家賃収入の減少
ローン利用の場合についても、
- ローン事務手数料
- 保証料
- 繰上返済
- 金利条件の変更
などは含めていません。
そのため、表示された数字をそのまま「最終的な利益」と考えるのではなく、物件を比較するための一次判断として使ってください。
このシミュレーターには、入居者の退去に伴う広告料や空室期間の家賃収入減少は含まれていません。
実際の賃貸経営ではどの程度の影響があるのか、5室を所有する大家として経験した退去費用を紹介しています。
👉 賃貸マンションの退去費用はいくら?5室所有の大家が実例を公開
満室想定だからこそ、条件を変えて試してみる
このシミュレーターは、基本的に満室が続くことを前提としています。
実際の賃貸経営では、
- 入居者が退去する
- 家賃が下がる
- 管理費が上がる
- 修繕積立金が上がる
- 設備交換が必要になる
- 金利条件が変わる
といったことがあります。
そこで、1回計算して終わりではなく、条件を変えて何度か試してみるのがおすすめです。
例えば、「家賃が3,000円下がったらどうなるか」「修繕積立金が5,000円上がったらどうなるか」「購入金額が50万円安ければ回収年数はどう変わるか」「金利が上がった場合、ローン返済後にいくら残るか」といった使い方です。
条件を少し変えるだけで手残りや回収年数が大きく変わる物件なのか、それとも多少条件が変わっても余裕がある物件なのかを見ることができます。
まとめ|表面利回りだけでなく「実際にいくら残るか」を見る
不動産投資の物件情報では、どうしても表面利回りに目が行きがちです。
しかし、実際に大家をしていると、大切なのは家賃から管理費・修繕積立金・管理委託費を差し引いたあと、毎月いくら残るのかだと感じています。
さらにローンを利用する場合は、毎月の返済額を差し引いたあとにキャッシュフローがどのくらい残るのかも重要です。
現金購入なら、「購入金額を何年で回収できそうか」ローン利用なら、「投入した自己資金を何年で回収できそうか」を見ることで、物件をより現実的に比較できます。
このシミュレーターは将来の収益を保証するものではありません。
物件広告に書かれている表面利回りだけでは見えにくい部分を、自分で数字を入れて確認するための道具として使ってもらえればと思います。
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