不動産投資について調べていると、不動産会社のサイトで「無料資料請求」という案内をよく見かけます。
しかし、実際に申し込むとなると、「資料請求する意味はあるのか?」「会社に都合のいい数字しか書かれていないのでは?」「申し込んだら営業電話が来るのでは?」と不安になる人もいると思います。
私は現在、本業と並行しながら中古区分マンションを5室所有し、賃貸運営しています。
私自身、正規の窓口から不動産投資会社へ資料請求した経験はありません。
ただ、不動産投資を始める前に、新築アパート経営を手がける会社の役員をしている友人から、投資に関する資料を直接見せてもらったことがあります。その資料を通して、物件価格や融資規模、収支イメージ、自分の年収や資金力とのバランスを具体的に考えることができました。
そして私が出した結論は、「この投資方法が悪いわけではない。ただ、今の自分には規模が大きい」というものでした。
結果として私は、新築アパートではなく、より少ない資金から始められる中古区分マンションへ進みました。
つまり、私にとって会社資料を見る意味は、買う会社を決めることではなく、自分が不動産投資のどの位置にいるのかを知ることでした。
この記事では、兼業大家として実際に物件を購入・運営してきた立場から、不動産投資会社の資料をどう見ればいいのか、資料請求をどう使えばいいのか、営業連絡をどう考えるのかを紹介します。
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私が不動産会社の資料を見て分かったのは「自分の現在地」だった
私が不動産投資を始める前、新築アパート経営を手がける会社の役員をしている友人から、投資に関する資料を直接見せてもらったことがあります。
友人自身もその会社で事業に携わっており、会社としても順調に運営していました。つまり、「会社に不信感があったから見送った」という話ではありません。
当時、その投資では一定以上の年収を一つの目安として、新築アパート経営を提案していました。しかし、当時の私は、その目安となる年収には届いていませんでした。それでも友人を通して資料を見ることで、物件価格や融資を利用した場合の投資規模を具体的に知ることができたのです。
そこで感じたのが、「仮に融資を使って購入できたとしても、自分にとっては背負う金額が大きい」ということです。
借りられるかどうかと、自分がその金額を背負いたいかは別です。私はもっと小さな金額から不動産投資を経験したいと考え、中古区分マンションを選びました。
今振り返ると、資料によって「この会社から買おう」と決めたのではなく、「自分はどこから不動産投資を始めるべきなのか」を考えるきっかけになったのだと思います。
不動産投資の資料請求はした方がいい?
私は、情報収集する意思がある人なら、不動産会社の資料を見ることには意味があると思っています。
ただし、資料請求=その会社で購入するではありません。
資料を見る目的は、
- 自分にはどの程度の投資が現実的なのか
- どんな投資方法があるのか
- その会社が何を強みとしているのか
- どんな収支を想定しているのか
- 自分の目的と合っているのか
などを知ることです。
不動産投資は、同じ年収や同じ自己資金でも、どの程度のリスクを許容できるかによって選択肢が変わります。
だから私は、不動産会社の資料を、「買うための資料」ではなく「自分の選択肢を整理するための材料」として見るのがいいと思っています。
私なら不動産投資会社の資料を5段階で見る
現在の私が不動産会社の資料を見るなら、次の5段階で考えます。
1.自分の現在地を確認する
最初に見るべきなのは、物件だけではありません。
まず、自分が今どの程度の投資をできるのかを考えます。
例えば、
- 年収
- 自己資金
- 他の借入
- 手元に残しておきたい現金
- 毎月許容できる支出
- 借入に対する自分自身の心理的な許容度
などです。
金融機関から借りられる金額と、自分が安全に運用できる金額は別だと思っています。
私が最初に新築アパートへ進まなかった理由もそこでした。
2.その投資方法そのものに魅力を感じるか
次に、その投資方法を自分自身がやりたいと思えるかを見ます。
例えば新築アパートなら、
- 他のアパート経営会社との違い
- 入居者募集のサポート
- 管理体制
- 管理委託料に何が含まれているか
- 他社にはない特徴
などを確認します。
まず、「この仕組みなら投資してみたい」と思えるかどうか。
それから価格や収支を見る。
私はこの順番です。
区分マンションでも同じで、私が物件選びで持っている一つの基準が、「自分だったらこの部屋に住めるか?」です。
最終的には誰かに住んでもらうことで家賃が発生します。
数字だけ良くても、自分なら借りたくないと思う物件には慎重になります。
3.書かれている数字がどう作られているかを見る
次に数字です。
私は数字そのものより、その数字がどんな前提で作られているのかを見るようにしています。
「想定利回り○%」なら表面か実質か
「利回り○%」と書かれていても、表面利回りなのか、経費を考慮した利回りなのかで意味は違います。
家賃からは、
- 管理費
- 修繕積立金
- 管理委託費
- 固定資産税
- 設備交換費
- ローン返済
などが発生します。
私が重視するのは、最終的に自分の手元へいくら残るのかです。
「月々○円から」は借入総額を見る
「月々○円で不動産投資を始められる」という説明があれば、私なら、「いくら借りた場合の月々○円なのか?」を確認します。
月々の負担が小さく見えても、その裏側に大きな借入があるかもしれません。
見るべきなのは、
- 借入総額
- 金利
- 返済期間
- 毎月返済額
- 家賃が下がった場合
- 金利が上昇した場合
まで含めた全体です。
「節税できます」なら現金収支も見る
節税についても同じです。
節税そのものが悪いわけではありません。
ただし、税金が減ることと、現金が増えることは同じではありません。
私なら、「その節税効果はどのような収支の上で成り立っているのか」まで確認します。
節税を主目的にする人もいれば、キャッシュフローを重視する人もいます。
重要なのは、自分が何のために不動産投資をするのかを先に決めておくことです。
4.良いケースではなく「悪いケース」でも考える
ここは、私が特に重要だと思っている部分です。
不動産会社が示すシミュレーションが、必ずしも間違っているとは思いません。
ただ、多くの場合は、ある程度順調に運営できた場合を前提にした数字だと考えています。
だから私は逆も考えます。
例えば、
- 家賃が下がる
- 空室期間が発生する
- エアコンが壊れる
- 給湯器交換が必要になる
- 修繕積立金が上がる
- ローン金利が上昇する
- 思った価格で売却できない
といったケースです。
そして、「それでも持ち堪えられるか?」を考えます。
私は最大利益を想像すること以上に、悪い条件が重なっても致命傷にならない物件かを意識しています。
資料を見るときにも、この視点は使えると思います。
5.他社・市場・実際の物件と照らし合わせる
最後は、一つの資料だけで判断しないことです。不動産会社にも得意不得意があります。
新築ワンルームが得意な会社もあれば、中古区分、一棟アパート、融資、管理など、それぞれに強みがあります。
複数社を見ることで、何がその会社独自の特徴で、何が不動産業界では一般的なのかが少しずつ分かります。
物件例が出ているなら、
- 周辺の売買相場
- 家賃相場
- 類似物件
- 築年数
- 賃貸募集状況
- 将来的な賃貸需要
なども自分で調べます。
資料だけの世界で判断せず、現実の市場と照らし合わせることが大切です。
実際の資料を一つ見てみるのも方法の一つ
ここまで読んで、「実際の不動産会社の資料では、どんな情報が出ているのだろう?」と思った人は、一つ確認してみるのも方法の一つです。
その際は、先ほど紹介した、自分の現在地・数字の前提・悪いケース・他社との違いといった視点で読んでみると、単に資料を眺めるだけとは見え方が変わると思います。
賃貸需要の高い都心の投資物件を取り扱うJ.P.RETURNSでも、スマホで学ぶ資産形成として、不動産投資に関する資料やeBookを確認できます。
スマホから手軽に資料請求できる点は、これから不動産投資を始めようとする方にとって、情報収集の入り口として便利だと感じます。
スマホで学ぶ資産形成資料請求後に営業電話が来たらどう考える?
資料請求をためらう理由の一つに、「営業電話が来るのでは?」という不安があると思います。
ここについては、私自身が公式窓口から不動産投資会社へ資料請求した経験はないため、「資料請求したら実際にこういう電話が来た」という経験談はできません。
ただし、不動産を所有しているため、不動産会社から営業電話を受けることはあります。
私は営業電話そのものを、すべて悪いものだとは考えていません。
むしろ、その会社や担当者を見る機会として利用することがあります。
実際に所有している物件の購入価格や利回りなどをベースに話をして、
- 質問へ具体的に答えられるか
- 数字に根拠があるか
- こちらの話をきちんと聞くか
- デメリットについても説明するか
- とにかく売りたい物件だけを勧めてこないか
などを見ています。
営業を受ける側だからといって、一方的に相手から判断される立場ではありません。
こちらも、その会社や担当者を見極めることができます。
断っているのに何度も電話してくる業者は別
一方で、「契約する意思はありません」「今後の勧誘も必要ありません」と明確に伝えているのに、何度も電話してくる場合は話が別です。
私自身、過去に何度断っても繰り返し電話をしてくる不動産業者がありました。
最後に、そのような勧誘には法律上のルールがあることを伝えたところ、それ以降、その業者から電話が来ることはありませんでした。
宅地建物取引業者による勧誘については、宅地建物取引業法に基づくルールがあります。
国土交通省は、相手が契約を締結しない意思や、引き続き勧誘を受けたくない意思を示したにもかかわらず、勧誘を続ける行為を禁止対象として明示しています。
👉 国土交通省「投資用マンションについての悪質な勧誘電話等にご注意ください」
国土交通省の公式ページを確認する
また、宅地建物取引業法施行規則第16条の12では、電話による長時間の勧誘など、私生活や業務の平穏を害する方法で相手を困惑させる行為も禁止されています。
👉 国土交通省「宅地建物取引業法施行規則 第16条の12」
国土交通省の資料を確認する
ですから、営業電話が来ること自体を必要以上に怖がる必要はないと思っています。
話を聞く価値がある相手なら、情報収集の一つとして使う。
自分には合わないと思えば、はっきり断る。
それでも続くのであれば、
「契約する意思はありません。今後の勧誘も不要です。これ以上の勧誘はやめてください。」
と明確に伝える。
さらに続く場合は、
「断った相手への勧誘継続には、宅地建物取引業法上のルールがあります。」
と伝える方法もあります。
私自身は、法律上のルールがあることを伝えたことで、その後の電話が止まった経験があります。
営業を受ける側にも、相手を選ぶ権利があります。
なお、国土交通省では、悪質な勧誘を受けた場合には日時、会社名、担当者名、具体的なやり取りなどを記録し、免許行政庁へ知らせるよう案内しています。
「お客様満足度○%」だけで会社を決めない
不動産会社の資料には、「お客様満足度○%」「高い入居率」「多くのオーナーに選ばれている」などの実績が掲載されることがあります。
これらも参考材料にはなります。ただ、私はそれだけで判断しません。
会社が掲げる理念や方針が、すべての社員へ同じように浸透しているとは限らないからです。
私は、資料で会社を見る、そして、会話で担当者を見る、この二つを分けて考えます。
どれだけ会社の資料が良くても、担当者と話して違和感があれば、それも判断材料になります。
資料請求が向いている人・急いで必要ない人
私は、誰にでも資料請求を勧めればいいとは思っていません。
例えば、
- 新築・中古・区分・一棟のどれが自分に合うか分からない
- 自分の年収や資金でどんな投資が現実的なのか知りたい
- ネットだけでなく不動産会社側の考え方も知りたい
- 他社と比較したい
- 具体的な収支例を見たい
という人なら、資料を見る意味はあると思います。
反対に、
- 今は不動産投資をする意思がない
- 営業連絡を一切受けたくない
- 資料を読んでも比較や検証をするつもりがない
という状態なら、無理に資料請求する必要はないでしょう。
資料請求そのものを目的にするのではなく、その資料を何に使うのかを考えてから利用した方がいいと思います。
資料を見たあとにやるべきこと
資料を見ただけで終わる必要はありません。むしろ、その後が大切です。
私なら、
- 他社の情報と比較する
- 実際に販売されている物件を見る
- 売買相場を調べる
- 家賃相場を調べる
- セミナーや個別相談で質問する
- 自分で収支を計算する
という行動につなげます。
特に、自分で数字を入れて収支を計算することは重要です。
このブログには、不動産投資の利回りや毎月の手残りを確認できるシミュレーターも設置しています。
資料に書かれている数字を、自分の条件でも再計算してみる。
これだけでも資料の見え方は変わると思います。
資料から得たいのは「正解」ではなく判断材料
不動産投資を始める前は、「どの投資方法が正解なのか」を探したくなるかもしれません。
しかし、実際に物件を購入し賃貸運営するようになった今は、誰かの正解を探すことより、自分自身の判断基準を作ることの方が重要だと感じています。
私が最初に見た新築アパート会社の資料も、その投資が悪かったわけではありません。
それでも、当時の自分には規模が大きいと判断しました。
そして中古区分マンションから始めました。
資料を見た結果、買わないという結論になってもいいのです。
それも十分、資料を見た意味があると思います。
実際の資料を比較材料の一つにする
ここまで読んで、「自分でも一度、不動産会社の資料を見てみよう」と思った人は、実際の資料を一つの比較材料として利用する方法があります。
先述した賃貸需要の高い都心の投資物件を取り扱う「J.P.RETURNS」では、不動産投資に関する資料やeBookを請求できます。
不動産会社がどのような考え方で不動産投資を提案しているのかを見る材料の一つにはなると思います。
不動産投資の資料請求まとめ|不動産投資の資料はゴールではなくスタート地点
不動産会社の資料を見ることで、「自分の資金ではどんな投資が現実的なのか」「どの投資方法に魅力を感じるのか」「どの数字を確認すべきなのか」「条件が悪化しても運用を続けられるのか」「他社と比較して何が違うのか」といったことを考えられます。
資料請求したから買う必要はありません。担当者と話したから契約する必要もありません。営業連絡が来たとしても、こちらも相手を判断できます。
必要なければ明確に断る。それでも執拗な勧誘が続く場合には、宅地建物取引業法に基づくルールもあります。
私自身、不動産会社の資料を見たことで、新築アパートを買うのではなく、中古区分マンションから始めるという判断をしました。
だからこそ、不動産投資の資料はゴールではなく、スタート地点として使う。これが私の考えです。
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